一般質問(2020年6月3日)

○四十七番(たきぐち学君)

 質問に先立ち、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々に対して心からの哀悼の意を表します。
 初めに、新型コロナウイルス感染症の迅速適切なデータの把握と都民への周知について伺います。
 感染症法では、PCR検査、入院、移送、退院の勧告や指示、そして費用負担は全て保健所設置自治体の権限と責任において行い、感染症の情報は保健所自治体から直接厚生労働省に報告することとなっていますが、東京都においては、区市との協定により、都が取りまとめて厚労省に報告しています。
 感染症が発生した際の情報の集約は、感染症サーベイランスシステム、NESIDに医療機関から送付される発生届情報を入力し、全数把握を実施することになっていますが、関係機関における業務過多の状況の中で、NESIDとファクスが併用され、報告漏れや二重計上などによる集計ミスが相次ぎました。
 昨日の我が会派の代表質問で、東京都版CDCの設置や感染症サイトで開示すべきデータの充実に関して取り組みを求めましたが、正しい基本データの集約なくして適切な感染症対策を講じることはできません。
 国の新たなシステムを機能させるためには、NESIDの情報と都が導入したデータベースとの整合性を図ると同時に、医療機関や保健所などにおけるオペレーションが確実に実行されるよう、運用体制の確立と関係機関の役割の明確化、サーベイランスフローの再構築が不可欠だと考えますが、都の見解を伺います。
 都の健康安全研究センターは、陽性者の発見や治療のためのPCR検査に忙殺されました。現在では、医師会のPCRセンターや民間検査機関に依頼する仕組みができました。
 そこで、患者の発見、治療のためのPCR検査は、医師会や民間検査機関を中心に行い、保健所と都の健康安全研究センターは、主に都内における感染の状況や傾向、経路の追及など、政策立案に資するPCR検査や、症状の重症化傾向や症例から得られる知見の分析などを担い、そのデータを政策の立案に提供するべく、役割を明確にすべきと考えますが、都の見解を伺います。
 感染症の発生状況などに関する情報は、感染症法において、積極的な公表を規定しつつ、他方で、個人が特定されないよう個人情報保護の留意が求められています。
 厚労省は、基本方針を示したものの、具体的な公表内容は自治体の裁量に委ねられており、都道府県によって対応は分かれ、全国知事会は、国に統一的な公表基準を求めたところです。
 東京都新型インフルエンザ等対策行動計画では、患者等の個人情報の公表する範囲については、平成二十一年に発生した新型インフルエンザにおける個人情報の公表範囲を基本とするとしており、区市町村に対し、公表範囲に沿った情報を迅速に提供し、公表する情報内容のレベルが都内でばらつき、混乱が生じることのないよう留意するとあります。
 しかし、都が区市町村別の公表を開始する以前に、複数の自治体が独自公表を始め、自治体間での取り組みの違いが、結果として、現場における相談業務に支障を来した事例も報告されています。
 国に統一的な情報公開の基準を定めるよう求めるとともに、国が基準を示さない場合には、都独自で感染症の感染拡大のフェーズに応じた公表基準、公表範囲を定めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 感染症リスクとは、医療的対応以上にパニックとの対峙が重要だと指摘する専門家もいます。アメリカのCDCは、ビーファースト、ビーライト、ビークレディブルなど、リスクコミュニケーションの重要な視点を示しています。
 正しく恐れるためには、正確な状況把握と適切な情報開示のもと、リスクコミュニケーション、リスクマネジメントを図ることが重要だと考えますが、知事の見解を伺います。
 これまで感染症指定医療機関を中心に患者を受け入れ、各病院が連携、分担し、対応してきたことは、既存の枠組みの中で機動的に対処する点では一定の成果があったと理解します。一方、各病院の負担は大きく、我が会派から、院内感染や救急搬送などの解消を図るべく、コロナ専用医療機関の設置を求めてきました。
 第二波に備え、補正予算案に調査費が計上された専用医療機関の整備をどのように進めていくのか、見解を伺います。
 第二波を抑えるためには、軽症者や無症状感染者への対策、健康観察終了後の適切な対応が重要です。
 厚労省は、軽症者の宿泊施設での療養を基本とする方針を示していますが、実際は自宅療養を望む方が多く、外出など感染管理対策が徹底されない事例や家庭内感染、症状の急変なども報告されています。
 症状の急変を検知するパルスオキシメーターなどが配備された宿泊療養を促すと同時に、宿泊施設において、ロボットによる配膳方式の導入やオンラインによる対面での聞き取りなど、接触を避ける体制を整備すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 あわせて、第二波に備えた宿泊療養施設などへの積極的な導入など、都として、非接触型技術を初めとする最先端技術を活用し、新たな生活スタイルを前提としたデジタルトランスフォーメーションを一層推進していくべきと考えますが、見解を伺います。
 六月一日にステップツーへと進んだのもつかの間、昨日、都内で三十四名の新規感染者が確認され、東京アラートを発令する事態となりました。これが第二波になるのではないかと、都民は大きな不安を覚えるとともに、発生原因に関心が集まっています。
 ステップツーに至るまでには、都民、国民の甚大な犠牲が払われてきたことはいうまでもなく、仮にステップワン、ステップゼロへと戻ることになれば、経済的損失はおろか、生活苦から都民の生命は一層危険にさらされます。
 東京アラートが発令され、改めて都民の皆様に強い危機感を共有いただくことで感染拡大が抑止されることを願いますが、今後、新規感染者が増加傾向になった際には、東京都ロードマップで示した再要請となる目安の数値を参考にしながら、何よりも医療崩壊リスクを指標に、常に柔軟に休業要請の判断を行っていくべきと考えます。知事の所見を伺います。
 この間の都の報告によれば、多くの新規感染者が夜のまちで感染していると聞きます。感染拡大防止は、都内の全ての皆様にご協力をいただいてこそ達成できるものと誰もが承知していますが、明らかに感染しやすい業態については、重点的に休業要請にするなど、めり張りのある対策が必要ではないかと考えます。
 夜のまちへの外出を控えてくださいと呼びかけますと、クラスター歴のない、例えば接待を伴わない静かなバーなども一緒くたにされてしまう傾向にあります。また、この間に感染者を出していない施設も含めて、ステップが逆戻りしますと、得られる効果に対して犠牲が甚大です。
 そこで、今後の対策として、都は、どこで、どんな業態で新規感染者が発生したのかなどを都民に明らかにするとともに、感染発生している特定の業態に対し、強く休業要請を行う方策を検討するべきです。必要があれば、国に対して法整備も含めて求めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 昨日の代表質問で、高齢者施設への感染防止策の強化や手当支給などについて答弁がありました。
 一方、訪問、通所、短期入所においては、事業者の休業も相次ぐ中、厚労省が打ち出した介護報酬の特例などの臨時的なサービスでは、介護保険料の算定の低さなどから、通所介護事業所などの休業や縮小に歯どめがかからず、期待された効果は発揮されない状況でした。
 高齢者のサービス利用の休止や縮小は、事業者の経営難、家族の負担増につながると同時に、利用者である高齢者の運動機能や認知機能低下などの問題が浮き彫りになっており、これに対して、例えばタブレットを使用した身体機能や生活機能訓練など、遠隔介護、オンライン介護の仕組みを構築することは、人材不足や危機発生時におけるサービス休止を回避する施策として有効だと考えます。
 ウイズコロナの介護のあり方を見据えて、タブレットを初めとする通信機器など、介護事業者のICT導入支援のさらなる強化を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 遠隔医療、オンライン診療への期待も高まっています。国は、初診からオンライン診療を可能としましたが、時限的な措置とされています。都は国に対して、オンライン診療が定着するよう恒久的な対応を要請し、医療事業者がオンライン診療に取り組みやすい環境整備を支援するべきです。
 オンライン診療に必要な機器やシステムを導入する際に、都が導入経費やリース代を支援することで、医療事業者のオンライン診療に対する投資リスクを軽減する施策を導入すべきと考えますが、見解を伺います。
 五月の大型連休中、関東圏において緊急地震速報が相次ぎました。コロナ禍においても、災害はいつ発生するかわかりません。国は、感染症対策に万全を期すことを求めると同時に、避難所を増設するよう防災計画を改定しました。帰宅困難者対策としての都立一時滞在施設については、地元自治体や地域との連携による立地や特性に応じた運用が不可欠です。
 今後、梅雨や夏の集中豪雨、九月、十月の本格的な台風シーズンを迎えようとする中、都立施設の活用に向けた協定締結を加速させると同時に、具体的運用に向けた準備を整えるべきと考えますが、見解を伺います。
 また、震災、風害、水害、雪害、富士山噴火等々、多様化、激甚化するさまざまな災害、感染症発生期における複合型災害などを想定し、長期的かつ複眼的な視点でホテルや旅館などと協定を結び、避難場所の確保を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 十九年ぶりに都の災害対策本部を設置した昨年の台風十九号では、避難指示、避難勧告などの行政指示や避難所の開設など、東京都災害情報システム、DISの運用による定時報告に対応し切れないのが実態でした。大型台風接近時において、区市町村は、国交省、気象庁など関係機関の情報から避難に関する行政指示の判断を下さなければならず、避難勧告などを出す判断基準を求める声もあります。
 災害発生時には、都が広域的かつ連動する地域的な情報の把握や調整、プッシュ型支援にもつながる情報の収集を行い、区市町村の支援につなげる体制を構築することが極めて重要です。
 大規模災害の発災時において、関係機関の情報の収集、集約を担い、都との連絡体制がとれる防災業務に精通したリエゾンの各自治体への派遣など、都との情報連絡体制を強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 気候変動に伴う近年の台風の大型化が指摘される中で、直近三年間では、水防第三非常配備態勢三回、水防第二非常配備態勢が一回発令されており、多くの消防団員がその任に当たっています。一方で、被雇用者や女性、学生が七割を超える現状において、特別区消防団のより効率的な活動のあり方も求められていると考えます。
 頻発化する大型台風は、その規模、時間などが事前に予測できることから、より計画的かつ効果的な消防団の出動要請や役割を示す必要があると考えます。
 参集の仕方、参集後の活動について、大型台風接近時における消防団の任務をタイムライン、行動計画として明示すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、機能別団員制度の導入によって、基本団員との役割分担と連携強化を図り、総合的な活動力向上に結びつけるべきと考えますが、見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)


〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) たきぐち学議員の一般質問にお答えいたします。
 リスクコミュニケーションについてのご質問がございました。
 都民が誤った情報に惑わされることなく、感染症を正しく恐れ、予防に向けた適切な行動をとるためには、収集した情報に専門家の知見もいただきながら、わかりやすいメッセージを発信することが重要です。
 都は、新型コロナウイルス感染症対策サイトで患者の発生動向や検査の実施状況を毎日公表いたしております。私自身も、直接、動画により都民の皆さんへ最新の情報をお届けするとともに、感染防止策の徹底をお願いいたしております。感染の状況を正確に把握をして、速やかに発信することで、都民の感染予防や不安の払拭につなげてまいります。
 次に、休業要請の判断でございます。
 都は、新規感染者数や入院患者数などを初めとした七つの指標につきまして、日々モニタリングすることによって、感染拡大の兆候、そして医療提供体制の確保の状況など随時把握をしまして、必要に応じて休業要請の緩和や再要請の判断を行うことといたしております。
 昨日の新規感染者数は三十四人でございました。病院の集団感染の影響があるとはいえ、警戒すべき水準であるため、審議会の意見も踏まえまして、東京アラートを発動したところでございますが、これによって休業要請の緩和のステップが戻るものではございません。
 今後、複数の感染状況の指数の数値が再要請の目安を超えた場合には、医療提供体制などの指標も勘案しながら、審議会の意見も踏まえまして総合的に判断をしてまいります。
 東京アラートの発動に伴いまして、都民、事業者への新しい日常の実践を呼びかけることなどを通じまして、感染拡大の防止に努めてまいります。
 次に、区市町村との情報連絡体制の強化についてでございます。
 大規模災害の発生時におきましては、現場の第一線で災害対応に当たる区市町村とさまざまな情報を共有して、迅速に対応することは重要であります。
 昨年の台風十九号では、多摩と島しょ地域にあらかじめ情報連絡要員、いわゆるリエゾンを派遣いたしまして、被害や避難に関する情報の収集やニーズの把握などを行って、市町村からは高い評価をいただいたところでございます。
 このため、ことしの出水期からは、大型の台風が東京地方に接近する際には、早い段階から区市町村との協議を行って、必要に応じまして都内全ての区市町村に都の職員を派遣する体制を整えて、初動の対応に備えてまいります。
 今後は、より実践的な研修の実施などによって、派遣職員の災害対応力を向上させるとともに、区市町村と連携した訓練を実施して、都と区市町村との連絡体制の強化を図ってまいります。
 こうした取り組みを通じまして、区市町村との緊密な連携のもとで、いつ発生してもおかしくないさまざまな危機に対しましても、東京の総力を挙げて万全を期してまいります。
 その他のご質問につきましては、関係局長からのご答弁とさせていただきます。


〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染症情報の共有についてでございますが、感染症対策を的確に実施するためには、患者情報や感染状況を正確かつ迅速に把握することが重要でございます。今回の新型コロナウイルス感染症の流行では、患者数が急増する中で、保健所と都の双方の業務が増大し、情報の確認や共有などが滞る状況も生じました。
 このため、都は、特別区や八王子市、町田市を含む各保健所に職員を派遣して業務支援を行うほか、患者情報のデータベースを整備いたしました。
 このデータベースや、医療機関の参加も予定される国の新たな情報共有システムも活用するとともに、これまでの情報管理方法を検証し、都と保健所の業務を整理した上で、サーベイランスのマニュアルを見直し、都における情報管理体制を強化してまいります。
 次に、健康安全研究センターについてでございますが、健康安全研究センターは、地方衛生研究所として科学的かつ技術的中核拠点の機能を有しております。
 今般の新型コロナウイルス感染症の流行下におきましては、速やかに検査体制を構築し、各保健所からの依頼に応じて濃厚接触者等の検査を実施するとともに、集団感染事例に対し、医師や保健師を中心とした東京都実地疫学調査チームを派遣し、速やかに原因究明等を行ってまいりました。
 今後、民間検査機関や医療機関等への支援により、民間の検査体制を拡充しながら、センターは、民間検査機関では困難な病原体検査や、これまでの調査研究で蓄積した知見を生かした疫学情報の分析や発信、最前線で活躍する保健所の人材育成など、都の感染症対策を科学的、技術的に支える役割をしっかり発揮してまいります。
 次に、情報の公表基準についてでございますが、感染症対策におきましては、都民の不安が増大しないよう、感染者の発生に関しましては、個人情報等に配慮し、一定基準に基づいた情報を発信していくことは重要でございます。
 国は、一類感染症が国内で発生した場合における情報の公表に係る基本方針を示し、新型コロナウイルス感染症を含む一類感染症以外の感染症につきましても、これを参考にしつつ、適切な情報公表に努めるよう各自治体に通知いたしました。
 都は、地方自治体による感染症情報の公表に関して、各自治体の判断に任せるのではなく、統一的な公表基準等を示し、広く周知することを国に対して要望しているところでございます。
 第二波に備え、他の自治体が公表する際の参考にもなるよう、都としての公表基準を整理してまいります。
 次に、感染症専用医療機関についてでございますが、今後予想されます第二波に向け、病床につきましては、感染拡大の状況に応じ、最大で重症者用七百床、中等症用三千三百床、合計四千床を確保することとしております。
 それでもなお感染者が増加し、病床が逼迫する事態となった際に備え、中等症患者を中心に受け入れる臨時的な専用医療施設を確保するため、準備を開始いたします。
 今月から、候補となる施設、患者の症状に応じた設備や機器、院内感染防止のための施設内ゾーニング、人員体制、施設の維持管理に係る業務等につきまして、検討に当たっての調査に着手いたします。
 次に、宿泊療養施設についてでございますが、入院治療が必要のない軽症者等につきましては宿泊療養施設での療養が基本とされており、都は、新型コロナ外来や保健所において、リーフレット等により都民等に周知徹底を図っております。
 また、一部の施設では、清掃用ロボットを活用し、効率的に快適な空間を維持するとともに、運営スタッフと入所者との接触を可能な限り低減するように努めております。
 さらに、入所者の健康状態を把握するための電話による体温確認や健康観察アプリの導入により、業務の効率化も図っております。
 今後、アプリの全面導入やオンラインによる対面での聞き取りも含め、さまざまなICTの活用による効果的、効率的な手法について検討してまいります。
 次に、介護事業所のICT導入支援についてでございますが、都は現在、介護記録の作成等、訪問介護事業所の業務効率化のため、タブレット端末の導入等を支援しております。
 国は、新型コロナウイルス感染症に係る臨時的な取り扱いとして、電話等による病状確認や療養指導、報酬加算要件であるリハビリ専門職の定期的な会議におけるテレビ電話機能の利用等を認めることといたしました。
 都は、こうした国の動きを踏まえつつ、事業所が新型コロナウイルスの感染リスクを軽減しながらサービス提供を継続できるよう、補助対象を全サービス種別に拡大するとともに、補助基準額を現在の百万円から、事業所の規模に応じまして最大約三百四十万円に引き上げるなど、介護事業所におけるICT機器の導入を促進してまいります。
 最後に、オンライン診療についてでございますが、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、国は時限的、特例的な対応として、医師が医学的に可能と判断した範囲で初診からのオンライン診療を認めることといたしました。
 都はこれまで、東京都医師会とかかりつけ医等がオンライン診療に取り組みやすい環境の整備に向けて協議を行い、この四月に、情報通信機器等の初期導入経費の補助を都独自に開始いたしました。
 また、東京都医療機関案内サービス「ひまわり」を通じて、オンライン診療を実施している医療機関の情報を広く提供しております。
 今後、国はオンライン診療の実用性や実効性を検証することとしており、都は、その結果も踏まえながら、オンライン診療に取り組む医療機関を支援してまいります。


〔戦略政策情報推進本部長寺崎久明君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(寺崎久明君) 先端技術の活用についてでございますが、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図っていくためには、配送、清掃、案内など、さまざまな分野で最新のデジタルテクノロジーを取り入れていくことが重要でございます。
 都では、先端技術の活用を支援してきたノウハウを生かし、先月開設した宿泊療養施設において、ロボットや健康管理アプリケーションを導入いたしました。今後さらに活用の場を広げていくため、ホテルや福祉施設等での導入を想定した実証実験を新たに実施してまいります。
 また、非接触等のニーズの拡大を見据え、商業施設等において、例えばエレベーターと通信して自律的にフロアの移動を行う配送ロボットなど、スタートアップ等が有する技術の実用化を支援してまいります。
 これらの取り組みを通じ、第二波に備えますとともに、新しい日常の定着に向けまして先端技術の活用を一層推進してまいります。


〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、特定業種への休業要請についてでございますが、都道府県知事は、クラスターが発生した際は、当該業種や業態について、いわゆる特措法第二十四条第九項の規定に基づく施設の使用制限等の協力の要請が可能でございます。
 しかしながら、現状では、特定の業態に関する感染者が多数発生した場合であっても、当該業態に限定して休業要請を行うことや、特定の店名等を公表することの法的リスクは高くなっております。
 今後、クラスターが発生した具体的な業態などを分析し、それらが明らかになった場合には、店名を公表するなどの方策を検討していくとともに、これらの課題を整理し、国への要請などの検討を進めるとともに、特措法の機動的な適用に努め、感染拡大の防止を図ってまいります。
 次に、風水害時の避難先確保に向けた取り組みについてでございますが、都は、昨年の台風第十九号などの検証を踏まえ、風水害時の避難先を拡大するため、都立施設の活用を図ることといたしました。
 そこで、全ての区市町村に対し、緊急避難先として活用を希望する都立施設の調査を行ったところ、都立学校など百二十八の施設についての活用の希望がございました。そのため、希望のあった施設ごとに浸水リスクやセキュリティーなどの活用上の課題を聴取した上で、協定書のひな形とあわせて区市町村に提供いたしました。
 あわせて、区市町村と施設管理者間の早期の協定締結や、発災時の円滑な施設運営が可能となるマニュアル等の整備を促すことで、風水害時の避難対策の強化に向けた取り組みを一層加速してまいります。
 次に、ホテル、旅館を活用した避難所確保についてでございますが、今後発生が想定される自然災害は多岐にわたっており、その種別や被害の状況によっては、既存の避難所だけでは避難者の受け入れ先が不足する場合も想定されます。また、新型コロナウイルス感染症の対応を進める中、複合災害による感染リスクを避けるためにも、より多くの避難先の確保を図る必要がございます。
 このため、都は、ホテル等を避難所として活用する区市町村の取り組みを支援するため、あらかじめ費用負担など活用に関する基本的条件を整理するとともに、発災時に避難所が不足した場合にもホテルを活用できるよう、宿泊団体と包括的な協定を締結してまいります。
 今後とも、こうした取り組みを通じまして、区市町村による円滑な避難所の確保を支援してまいります。


〔消防総監安藤俊雄君登壇〕

○消防総監(安藤俊雄君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、水災時の消防団活動についてでございますが、昨年発生した台風十九号では、水防第三非常配備態勢が発令され、浸水区域における住民の避難誘導を初め、土のうによる浸水防止活動や排水活動などに多くの消防団員が従事いたしました。これを踏まえて、大型台風接近時におけるより安全かつ効率的な消防団活動を行うため、当庁では、消防団員の参集及び活動内容等について検証を行っております。
 今後は、気象情報や警戒レベル及び災害発生状況に応じた段階的な参集、任務班の編成、消防署と連携した具体的な活動内容を盛り込んだ計画を作成するなど、水災時における効果的かつ効率的な消防団活動ができるよう取り組んでまいります。
 次に、特別区消防団の活動力の向上についてでございますが、消防団員の構成は、就業形態等の変化により、会社員を初め、主婦や学生の占める割合が増加しており、消防団員の多様化を踏まえつつ、活動力の強化を図っていくことが必要であると認識しております。
 先般、各区の消防団運営委員会において、組織力を強化するとともに、活動しやすい環境の整備を図るため、特定の任務及び活動に従事する機能別団員の拡充や、大規模災害団員の新たな導入について答申がなされました。
 これを受けて、今後は、防火防災訓練指導等に特化した機能別団員の拡充や、大規模災害のみに活動する団員の導入などについて具体的な検討を行うとともに、実戦的な災害活動マニュアルを策定するなど、消防団の総合的な活動力向上に取り組んでまいります。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。